任天堂DS lite 争奪戦

任天堂DS lite 脳を鍛える大人のDSトレーニング松嶋菜々子)
・・・なんと甘い響きなのだろう。(*´Д`) ポワン
昨日私はこのソフトをやりたいがため、DS liteを買いに出かけた。
数件ゲーム店を回ったのだが、どこも品切れで悔しい思いをして帰ってきた。
落胆する私にスイスペ本部から急遽連絡が入った。
どうやら、近くのイトーヨーカドーのゲーム売り場で、DS liteの抽選会を行うらしいとの噂があるという。


早速私はイトーヨーカドーに事の真意を確かめるべく出かけた。
ゲーム売り場に到着し、レジにボーッと立っている久本雅美似のお姉さんに噂は本当かどうか尋ねてみた。すると不敵な笑みを浮かべて「明日の9時〜9時15分の間に抽選券を配りますから来てください」と言うではないか!
どうやら噂は本当だったらしい。抽選台数は60台だそうである。
私が久本姉さんに「早く並んだ方がいいですよね?」と聞くと「その時間に来ていただければ大丈夫ですよ〜」とのこと。久本お姉さんの口調だと、すんなり抽選券が貰えそうだったので、他のお客が来ても100人程度かなと私はタカを括っていた。50%以上の勝率であれば私の強運からして、DS liteは手中に収めたも同然だと思っていた。


今朝、早目に目が覚めシャワーで身を清めてから、イザ祭りの会場に私は出かけた。容易に勝てそうな勝負でも私は全力を尽くす。準備は怠りないはずである。DS lite が手に入るという嬉しさで、私の歩調は多少スキップ気味であったに違いない。
いよいよ祭りの会場に近づいてきた。時刻は8時50分くらいである。
なぜかイトーヨーカドーの入り口には長蛇の列が出来ていた。
何か特売でもやるのかな?と私は思った。
その列を無視し、開店前のドアーに立っていると、警備員がスピーカーで「任天堂DS liteをお求めの方は列の方にお並びください」と言うではないか!
私は愕然とした。DS liteを甘く見ていたようだ。私の危機センサーが一気にMAXまで跳ね上がった。自分の認識の甘さに多少顔を赤らめながら列に並びなおし、再びその時を待った。
警備員の話しだと、他の入り口にも並んでいるので、全部で700〜800人くらいはいるのではないかという事だった。とすると、勝率は1/10以下である。並んでいる人達を見回してみると家族総出で、爺さん婆さんまで動員しての必勝体制であることが分かった。
おぃおぃ、ゴールデンウィークにDS liteごときで並ぶなよ!と叫びたかったが、私もそのうちの一人なので大きなことは言えない。


そんな事を考えていると、突如入り口のドアーが開いた。祭りの始まりである。一列に並び、皆で行進してゲーム売り場に向かう。誰もが少し緊張気味である。走り出したい衝動に駆られながら祭り会場に到着した。予定より15分遅れての抽選券配布だったが、確実に抽選券をゲットすることができた。抽選券は本体の色ごと(全部で3色)に分けられ、私はクリスタルホワイトの0136番だった。
その場で抽選が行われるという。ボーッと待ってる間、私の頭の中にある事が閃いた!
「そうだ隣にあるAEONでDS liteが売ってるかも知れない!!」
スイスペ本部の調べだと、突如入荷し、告知もしないで販売している店がよくあるのだという。その話しを思い出した私は、一気にAEONへ向けて走り出した。走る、走る、小説で言えば「走るメロス」であろう。ようやくAEONのゲーム売り場に到着し、プロボウラー中山律子似のお姉さん店員に「DS liteありますか?」と聞くと「無いです。入荷予定もありません」とのツレナイお返事・・・。
崩れ落ちそうになる身体をなんとか支え、祭り会場に戻っていったのだった。


会場ではすでに抽選会が始まっていた。数字が読み上げられる。
クリスタルホワイトの136番・・・という声が聞こえた。空耳か?
確かめるべく数字の貼られたボードを見に行くと、確かに136番があるではないか!!
「おーほっほ、人生勝ち組だぜ〜」と思い、念のため抽選券を見ると139番?!アレッ??ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!!  136番だと思ってたけど139番だとぉぉおおおーーーーー。
再び崩れ落ちそうに身体を必死に支えながらボードを見直すと、すでに抽選は終わっていた。もちろん139番など何処にもない・・・。
人生の虚しさを胸に秘め、私は祭りの会場を後にした。


朝の陽光を浴びながら帰る私の足取りは重かった。
しかし、そこで先ほどのスイスペ本部の情報を再び思い出した。
「突如入荷し、告知もしないで販売している店がよくある」
私は最後の可能性に賭けることにした。このまま引き下がったら、
以後の私の人生は負け犬の人生となるであろう。ならば、負けてもともとである。私の人生訓に「勝つと思うな、思えば負けよ。負けてもともと、勝てば丸儲け」というのがある。私は近くのサティに向けて走り始めた。置いてあるとしても少量であろう。ならば全力で走るしかない。再び私はメロスになった。と、その時である。なぜか後ろから犬が追いかけてくる。私は焦った。私は犬が苦手である。家には犬が2匹いるのであるが、私は犬が苦手である。数々のモンスターと対峙してきた私であるが、なぜか犬には弱い。
やばい、やばいよぉぉおおおーーー。
涙目になりながらも、サティの店内に飛び込み私は命拾いをした。
おかげで早く到着することができたのは皮肉であった。


早速、ゲーム売り場にいくと、いくよくるよのいくよ似のお姉さんに鬼気迫る形相で私は尋ねた。「DS lite無いですよねぇ?」無いですよね?と聞くところが私の気の小さいところである。
そこで、いくよ姉さんから意外な返事が返ってきた。「ありますよ〜」
you win! キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
石の上にも3年である。この瞬間を私は待っていたのだ。
そして最後のパスワードとなる言葉を私は唱えた「ひとつください」と。私の声は喜びで少し震えていただろう。歓喜にむせぶ私の表情にいくよお姉さんも少し感動していたようである。私はDS liteをオヤジ狩に遭わないよう、しっかり小脇に抱えてSATYを後にした。先ほどの犬がいないかどうか確認しつつ・・・。